病床機能報告とは
「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)により改正された医療法(昭和23年法律第205号)第30条の13に基づいて実施する制度」
病床機能報告ー厚生労働省
簡単にいうと、病院がどんな機能を持っているか詳細のレポートのようなものです。
医療機関のレポートは各県のHPに必ず公開されていて、厚生労働省HPの病床機能報告のページの1番下の画面からジャンプすることができます。
閲覧の仕方
調べたい医療機関の県のリンクをクリックすると各県のHPにジャンプします。

ほとんどの県のHPにおいて、医療機関別の報告が掲載されています。
以下のように一覧として掲載されていることもあれば、医療圏ごとzipファイルにまとめられていることもあります。

調べたい医療機関のエクセルファイルを開いてください。
どんな情報を確認できるのか
何階に、何かの病床が、どのくらいあるのか?
病床の状況

各フロアの病床数が確認できます。
診療科

上段は、そのフロアの病床を5割以上使用している診療科が記載されます。下3段は5割以上使用している診療科がない場合に、使用する上位3つの診療科が記載されることになります。
上の画像でいうと、東館4階は麻酔科の患者が5割以上占めていますが、それ以外のフロアでは複数の診療科が病床を分け合っていることが分かります。
ただそれでも、西館は内科、本館は外科系、東館は神経系の診療科がメインであることが分かります。

上の画像のような病院だと、1階病棟は整形外科、2階西病棟は外科、4階北病棟は内科ときっちり病棟の棲み分けがなされていることが分かります。
入院基本料・特定入院料及び届出病床数

どの病棟でどの入院基本料を取っているのかを確認できます。
例えば本館4・6階・東館5階の回復期の病棟は『地域包括ケア病棟入院料1』を、西館3・5階・東館4階は『療養病棟入院基本料1』を、それ以外は『一般病棟7対1入院基本料』を取っていることが分かります。
入院患者の状況(年間)

各病棟の、年間の入院患者数を確認できます。
『院内・他病棟からの転棟患者数』『救急入院の患者数』『救急以外の予定外入院患者数』も分かります。
入院患者の状況(月間・年間/入棟前の場所・退棟先の場所の状況)

入院患者がどこから来たのか(家庭からの入院なのか、他院からの転院なのか、介護施設からの入院なのかなど)が確認できます。
また退院先(他院へ転院なのか、家庭へ退院なのか、介護施設に入所したのかなど)についても、その数を見ることができます。
月間の状況と年間の状況がそれぞれ分かります。
退院後に在宅医療を必要とする患者の状況

在宅医療が必要となった患者数を確認できます。上の画像では、自院で在宅医療を提供する予定だった患者数は2人、他院にて在宅医療を提供する予定だった患者数は3人であることが分かります。※病院の退院時の状況ですので、何らかの理由で在宅医療が提供されなかった患者については考慮されていません。
他にどんな情報が得られるか
病院の様々な詳細が確認できます。
基本情報
- 算定する入院基本料・特定入院料など
- 医師、薬剤師、看護師のほか理学療法士、作業療法士、放射線技師などの配置状況
- 医療機器の台数
患者の入退院などの状況
- 看取りを行なった患者数
- 各病棟ごとの手術の状況
- 重症患者への対応
- 救急医療の状況
- 全身管理やリハビリの状況