医薬品産業の営業担当(MR)にマネージャーは必要か?

雑記
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医薬品産業の営業部署の組織

医薬品産業の営業部署は通常、MR(末端の営業担当者)<チームリーダー・営業課長(管理職に相当するマネージャー)<営業部長・支店長(エリアの責任者)、となっていることが一般的です。

こういった組織体系は何も医薬品業界に限らず、様々な営業組織において見られる一般的な組織編成かと思われます。

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医薬品産業のマネージャーの役割とは?

そもそもチームリーダーや課長はどんな役割を持っているのでしょうか?医薬品産業に限らず、いわゆる管理職全般についても含めて考えていきます。

営業戦略を立てる

営業担当者はあくまでも自分の担当するエリア・領域を中心に活動しますので視野が狭くなりがちです。そんな時に一歩離れて、エリア・領域の外側から見ることで見えてくることもあります。また他のエリアなどの情報から総合的に判断し、次に何をすればいいのか、どんな情報を集めればいいのかなど、広い視点で戦略を立て、指示を出すことが求められます。

実績を管理する

営業部署には必ず計画があります。その達成のため、各部署、支店、チームごとに計画が割り振られるわけですが、営業担当者によっては達成できたり、できなかったりすることがあります。そんな時、凹んだ部分をいつ・誰が・どこで・どうやって補填するか、これらの実績の管理するのもマネージャーの仕事です。

情報を共有する

会社には様々な情報があふれています。その情報の中どれが必要で、どれが必要ないのか、それはチームによって、あるいは営業担当者ごとに大きく変わります。それら必要な情報を取捨選択しメンバーに伝える事は、マネージャーにとって必要な仕事の1つです。

メンバーのケアをする

営業担当者コンディションは非常に重要な問題です。どんなに素晴らしい商材があったとしても、またどんな素晴らしいツールやネットワークがあったとしても、最前線に立ってそれを扱う営業担当者のコンディションが悪く、それらのポテンシャルを最大限引き出すことができなかったら、計画達成に支障を来してしまいます。また最悪な事態「欠員」を出してしまうことがあれば、ミッションの達成はさらに困難になります。

メンバーを教育する

組織が大きく発展していくために、社員の成長は非常に重要な要素です。現場のマネージャーは一般の営業担当者から管理職になれる者を見極めて、それを育てる義務があります。

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MRに課せられている業務

現在、MRは実に多くのことを求められています。例えば市場の分析と戦略立案。MRは今や個人で単位でエリアや施設の情報を収集し、ターゲットを選定し、それに対する効果的なアプローチ方法を探ります。他エリアの担当者と連絡を密にし、また場合によっては他社MRとも共闘しながら、計画達成のためエリア・施設の攻略に勤しみます。

実績については、達成できなければ賞与や評定に響きます。ある意味計画達成の責任を個人に背負わされているような者です。

大切な情報はいつも本社から直接メールやweb会議で共有されます。また上司から情報共有を受けたマネージャーはその情報を取捨選択したことによる影響の責任を恐れて、結局そのまま現場に伝えてしまいます。現場のMRはいつも自分にとってどの情報が重要か、選択を迫られることになります。

そして働き方改革の影響から、今多くの医薬品産業の会社は直行直帰を推奨しており、マネージャーがメンバーと過ごす時間は非常に短くなっており、十分なケアも教育も行き届かなくなってきていると言わざるを得ませんん。

今の時代、MRはすべて自分自身で考え、自分自身の責任で行動し、自分自身をマネジメントしなければいけなくなってきています。

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これからはマネージャーが不要になる、その根拠とは?

今医薬品業界は劇的な変化を求められています。営業活動はより厳格なルールのもとで行わなければいけません。上司やチームのメンバーとのディスカッションの時間は今後さらに少なくなっていくことでしょう。個人の裁量がものを言うようになり、実績も自身の成長も、個人の責任に委ねられるようになってきています。

そして何より、ほか産業と比べて明らかに肥大しすぎている医薬品業界の営業コストをいかに削っていくか、医薬品業界の各会社は喫緊に対応を迫られているのです。営業部門の中でもとりわけ人権コストが高く、非生産性のポジションであるマネージャーと言う立場が、今後不要だとしてなくしていくことも十分に考えられるのではないかと思います。

医薬品産業の営業担当(MR)にマネージャーは必要か?のまとめ

現在医薬品産業は劇的に変わろうとしています。特に非生産性ポジションである現場のマネージャーという立場は、今後そのあり方が非常に問われています。今後生き残っていくために、医薬品産業の中で必要とされるために何をするべきか、真剣に考えていかなければいけない時がきていると思われます。

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