「分かってます」「大丈夫です」を連発する営業の新人さんに連絡しすぎるのはNG

雑記

優秀な新人さんの、ちょっと困った話です。

優秀な新人んさんの「分かってます」「大丈夫です」

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ちょっと前まで自分が教育していた新人さん。「分かってます」「大丈夫です」ってすごくよく言うんですよね。でも全然大丈夫じゃないのです。

きっと優秀な人だと思うのです。プレゼン練習をさせると先輩社員よりも上手なことありますし、はきはきしていてイケメンなものだから、いろんな人に好かれます。

僻み‥‥と思われても仕方ないかもですが、そうやって割といろいろな面で強みがある人だからこそ、出てしまう口癖なんでしょうね。

でもそのセリフを言われてしまうと、教育係としては何もできなくなってしまうのです。

「分かってます」「大丈夫です」いわば拒絶の言葉ですよね。それ以上は踏み込めない。

助けることが難しくなるのです。

まあそれで別に何もなく、本当に「大丈夫」なのであれば問題ないのですが、現実はそうもいきません。取引先からクレームが来ていたり、提出資料ができていなかったり。

そして最後にまた来るわけです。「やっぱりダメでした」

‥‥ダメでした、と来るだけまだ良いんですけどね。

徹底的にダメになっても報告しないで、発覚した頃には取り返しがつかない、なんてこともありますので。

「分かってます」「大丈夫です」は禁句

新人さんにとって、「分かってます」「大丈夫です」は禁句だと思うのです。本当に分かっているか、大丈夫かどうか、判断する物差しができていないのだから。

また教育担当の先輩からすれば、むしろ「分かってます」「大丈夫です」を連発する新人さんは要チェックということです。自分勝手な解釈で仕事を進めている可能性があります。

教育担当としてはどうすればよい?

「分かってます」「だいじょうぶです」を連発する新人さんに対して、ことあるごとに指摘をするのは逆効果のように感じます。

なぜならその新人さんは、注意され慣れておらず、注意されることで強い反発を覚える可能性が高いからです。

そしてそういう人に頭ごなしに「違う!」と言っても、なかなか響かなかったり、次はもっと隠すようになったりします

自分の仕事を隠すようになると厄介です。本格的に大変なことにならないと発覚せず、発覚した時には既に手遅れということがあるからです。

何度も連絡を取り仕事の進捗を確認するのはNG

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先輩社員でたまにいるのが、ことあるごとに連絡を取りたがる人。

「あれはやった?」「これはどう?」「こっちの方が絶対にいいよ」などなど。

何度も電話することで、新人さんを安心させようということです。この方法は別に悪いわけではありません。

新人さんが寂しがりやだったり、仕事が分からず常にビクビクしているような人だったら、この方法はありだと思います。

けれども今回取り上げている「分かっています」「大丈夫です」を連発する新人さんに対しての場合は逆効果です。

「そんなこと言われなくても!」とムキになって、より「分かってます!」「大丈夫です!」が増えるばかりでしょう。

都度連絡ではなく定期的なミーティング

こういう新人さんには定期的なミーティングを実施するのが1番かなと思います。

はじめのうちは毎日、その後毎週、毎月と、頻度は減らしていっても良いかもしれませんが、とにかく定期的に仕事の進捗や方法論を話し合うのです。

注意すべき点を見つけてその都度注意、ではなくて、定期的にミーティングしている中で2人で問題点を発見した、という体にするわけですね。

語弊を恐れずに言うならば、相手のプライドを傷つけずに問題点を浮き彫りにさせる、と言うことです。

新人さんとの定期ミーティングで注意すること

新人さんとの定期ミーティングには以下に注意が必要です。

  1. 日時をしっかりと決めている
  2. 目的や内容を新人さんと共有している
  3. 必ず時間通りに終わらせる
  4. 新人さんに喋らせる
  5. 自分の失敗や事例も共有する
1、日時をしっかりと決めている

暇になったからと言って、急遽「今日やるよー」は絶対NGです。

ミーティングは先輩の暇つぶしではないのですから。

必ず決まった日にあるからこそ意義があるのです。定期的に行っているミーティングの中で問題点が浮き彫りになる。その過程が重要なのです。

2、目的や内容を新人さんと共有している

・週ごとのスケジュールを確認する。

・先週1番の商談内容を共有する。

・顧客からの問合せや質問を共有する。

上記は週ごとにミーティングを行う場合の、ミーティングの内容の例です。これでだいたい30分と言うところでしょうか。

とにかく大事なことは、事前に話し合うことが共有されていることです。

いきなり「やっぱり今日はプレゼンの練習をしよう」ではダメです。結局何のためにミーティングやっているの?と言うことになってしまいます。

3、必ず時間通りに終わらせる

ミーティングがストレスになる原因の1つが、時間通りに終わらないことです。

しかもストレスというだけでなく、その後の予定が全く立てられなくなってしまいます。ミーティングが業務終了後な場合、時間延長など最悪です。

もし時間が必要になるのなら、後ほど改めて時間を取るようにした方が良いでしょう。

定期ミーティングはあくまで定期で実施するものであり、それ以上のことはやらない。そうスッパリと決めてしまっている方がかえって業務はスムーズに回るものです。

何にせよ、ダラダラとミーティングを続けることは絶対に避けなければいけません。

4、新人さんにしゃべらせる

定期ミーティングは教え込むために実施するものではありません。問題点を抽出して、事前に対策を打てるようにすることです。

誰かにものごとを教え込むことは、気持ちいいと思う人も多く、特に先輩後輩の間柄だと先輩がつい力が入ってしまい、いろいろと聞いていないことまでベラベラ喋ってしまう現象があります。

けれどもそれでは、新人さんの、新人さんが気付いてもいない問題点を抽出することはとてもできません。

通常の営業と同じです。相手に喋らせて、相手を気持ちよくさせて、相手が隠している潜在的なニーズを引き出す。これを新人さんにもやっていくわけです。

5、自分の失敗や事例も共有する

相手の失敗談や困り事を引き出すテクニックですね。

自分の弱みを先に曝け出すことによって、相手も自分の弱みを出し始めてくれる、というものです。

もちろん、過度に話しすぎて相手が困り事を言う隙すら与えないと言うのは論外ですが。

そこまで新人さんに気を遣うべきか?

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変にプライドが高かったり、注意され慣れてなかったりという新人さんを想定してここまで述べてきましたが、果たしてそこまで気を遣うべきか、と言う問題に直面します。

注意され慣れていないなら、しっかりと慣れるべきだ。プライドが高すぎるなら、一度へし折っておくべきだ。

こういった声については、私も決して否定するものではありません。特に営業職において、プライドが高すぎる、注意され慣れていないというのは結構致命的にもなりかねないと思うからです。

ただし、だからと言ってトラウマを与えるようなやり方で矯正しようとするのはよくないでしょう。

無理やり矯正させるのではなく、少しずつ考え方を変えていく、そんなトレーニングが必要なんだと思います。

「分かってます」「大丈夫です」を連発する新人さんに対しては定期ミーティングがおすすめ

「分かってます」「大丈夫です」を繰り返す新人さん‥‥プライドが高く、注意され慣れていない新人さんに対してどう指導するか、といった話をしてきました。

私は、そういう新人さんに対する指導としては、定期ミーティングが良いのではないかと考えます。

ただし、いくら定期ミーティングを行ったとしても、間違ったやり方ではかえって反感を買ってしまいます。

  1. 日時をしっかりと決めている
  2. 目的や内容を新人さんと共有している
  3. 必ず時間通りに終わらせる
  4. 新人さんに喋らせる
  5. 自分の失敗や事例も共有する

上記をしっかりと踏まえた上で実施していくことが大事でしょう。

プライドが高い新人さんは、うまく育てばその分結果にこだわり、また自分の仕事に誇りを持って取り組んでくれるでしょう。

定期ミーティングのおかげかどうかはともかく、以前よりちょっとだけ素直に自分の間違いを報告するようになり、仕事も順調にこなすようになってきた新人さん。

是非ともこのまま良い方向に進んでいって欲しいと思いながら、今日も2人でミーティングをするのでした。

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