「マイホームを買ったら転勤」はもう古い!多様な生き方の1つとして定住キャリアが考慮されるべき時代に

雑記
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マイホームを買った瞬間に転勤させられる人が非常に多い

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よくマイホームを買ってすぐに転勤させられたと言う話を耳にします。実際に筆者の近くでもそう言う話は非常に多く、新築のマイホームに1週間も住んでいない、生まれたばかりの子どもの成長を見守ることができなかったなど、枚挙にいとまがありません。

特にこの医薬品産業、とりわけ営業担当であるMRに非常に多いように感じられます。ここではそんな「マイホームを買うと転勤させられる」件について、述べてみたいと思います。

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マイホームを買ってすぐに転勤させられるのはなぜか

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マイホームを買ってすぐ転勤させられるのには、いくつか理由があると言われています。

マイホームを買えるようになった頃がちょうど社内でのキャリア転換期でもある

マイホームを買うのは大体30〜35年ローンが組める20代後半から30代中盤頃までとなるのでしょうが、その頃というのはちょうど仕事も覚えてきて、少しずつ責任のある仕事を任せられるようになってくる頃でもあります。主任だとか、あるいは係長といった(管理職まではいかないまでも、それなりの責任と権限が与えられる)役職に就く頃でもあるのです。

入社して10年、マイホームを買える経済的土台ができてきた時期というのは、社内での転勤サイクルににもちょうど被ってしまう頃なのだと知る必要がありそうです。

マイホームを買えば簡単には会社を辞められない

マイホームを買うということは、多額のローンを背負うということです(もちろんそうでない方もいらっしゃることは重々承知していますが)。そうなると、そう簡単に会社を辞めるわけにはいかないというのもまた事実です。

転勤を命じた瞬間に「じゃあ辞めます」と言われてしまうかもしれない。ならばマイホーム(の多額の借金)という逃げられない枷がついてから、転勤させようという魂胆です。

子どもが成長する時期に父親はいない方がいいと言う風潮

マイホームを買う1つのきっかけとして、子どもの成長が挙げられます。ちょうど子どもが幼稚園に入園し家中駆け回るようになったとか、2人目が生まれてそれそろ今住んでいるアパートが手狭になったとか、そういうタイミングです。

そして過去に聞かれた「亭主元気で、留守がいい」がすべての家族に当てはまると信じて疑わない人というのも、会社には一定数いることを忘れてはいけません。彼らは本気で、「子どもの成長期には父親はしっかりとお金を稼いで家にいない方がいい、だから転勤させるのはいいことだ」と考えているのです。

「自分の頃はそうだった」から

会社という組織において、何よりも害悪であり、すべての革新的アイディアを潰しにかかってくる悪魔の一言、それが「自分の頃はそうだった」です。この言葉を発する人間に、まともな人はいないと決めつけてもいいほどに、1番あってはならないことです。

彼らはただ自分たちがそういうことを経験してきたというただそれだけの理由で、他人にそれを押し付けようとしてきます。理由なんてありません。

マイホームを新しく買う若い世代にとって、会社はただの働く場所!

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マイホームを買ってすぐに転勤させるのは、もはや今の時代にまったく合っていません。過去ならばよかったというわけではありませんが、それでも過去にはまだ我慢するだけのメリットがあり、またなんとかやっていける時代でもありました。

けれどもこの令和に突入する今の時代において、住宅ローンを残して転勤・単身赴任となることにまったく意味はなく、またその家庭を維持することすら困難であることを知らなければいけません。今や会社は「ただの働く場所」でしかないのです。

終身雇用は崩壊してしまった

2019年4月、経団連の会長が終身雇用の終焉について触れていました。

「終身雇用うんぬんは社会の習慣。企業から見ると、一生雇用を続けるという保証書を持っているわけではない」。中西氏は産学協議会の会合後、記者団に対し、終身雇用が限界に来ているとの見方を示した。

東京新聞

現役で働く30〜40代の人からすれば「もはや常識」な話ではあります。それはつまり、転勤して、単身赴任してまで会社に居座ることについてのメリットの1つが失われたことを意味します。

頑張っていれば最後の10年はマイホームのある地域でゆっくりと仕事ができる、そんな時代はもうとっくに終わっています。そんな「ゆっくり仕事ができる」余裕など、会社にも、そこで働く従業員にもまったくないのですから。

今は大転職時代!

転職市場は過去に何ほどに活性化しているようです。人手不足が騒がれている今、実力ある経験者はどこに行っても仕事があるからです(反面、実力がない仕事ができない人は人手不足が騒がれている今でも、いやそんな今だからこそ、どこにっても厄介者にしかなりませんが)。

マイホームのある地域から転勤させられそうになるたびに転職する人すらいるくらいです。そしてそういった仕事の仕方も、今社会では1つの生き方として十分に認知されているということを知らなければいけません。

今や家庭は両輪回ってやっと維持できる

家庭に目を向けてみると、半世紀前に比べれば明らかに余裕がなくなっていることがわかります。マイホームを買った家庭の奥さんが、専業主婦として家にずっといる家庭が果たしてどの程度あるでしょうか。

いくつかの家庭においては、マイホームのローンのため、奥さんは扶養内に収まるようにパートをしているかフルタイムで働いていて、そのための保育園は常に満杯状態です。子育てや家事などは夫婦で分担するのが当たり前で、そうでなければ家庭が崩壊してしまう可能性も十分にありうるのです。

会社への忠誠より個人の幸せが大事

これは“終身雇用の崩壊”にも通じるものがありますが、現代において会社への忠誠などナンセンスと言わざるを得ません。今従業員が何よりも大事にしているのは会社の発展や自身の出世、地位や名誉などではなく、家庭の幸せ、個人の幸せです。

多くのアンケートの結果が、特に若い世代においては高給と公休どちらを取るかで、公休が選ばれていることは誰もが知るところです。欧米の影響ももちろん否定できませんが、何よりも会社にはもう何も求めることができないと、若い世代ほど身に染みて痛感しているのです。

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1つの場所に定住したままキャリアを形成する時代に?

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今後社会に期待したいのは、定住したままキャリアを詰める時代になってほしいということです。もちろん転勤にもメリットがあることは見逃せません。

定期的に組織のメンバーを入れ替えることで組織の硬直化を防ぎ、組織の発展に向けた新しい発想と勢いが生まれる可能性も大いにあるのですから。けれどもそれらは今や、テクノロジーで解決できる課題となりつつあります。

webによる双方向会議やチャット機能は、従業員の働く場所を限定しないことに大きく寄与するようになりました。また大容量のデータ送信技術やリアルタイムでのファイル編集機能は、遠隔でのディスカッションやクリエイティブを発展させています。

瞬時に情報共有ができるデータベースは、引き継ぎ業務を限りなくスムーズに進行することも可能としました。他にも、今まで「働く場所」「人が集まる場所」がなければ不可能だったことが、テクノロジーによって可能となってきているのです。

それはすなわち場所を限定しない働き方を実現させ、マイホームのある地域にいながらしてキャリアを形成できるようになってきていることを意味しています。これについては、会社の人事担当、あるいはその上の人が一刻も早く気づき、導入するべきものです。

そしてより優秀な人材をしっかりと会社に留める策の1つとして、真剣に検討していかなければならないでしょう。

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「マイホームを買ったら転勤」はもう古い!多様な生き方の1つとして定住キャリアが考慮されるべき時代にのまとめ

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以前会社の上司が参加したチームの飲み会で、上司がチームの若手(30代に突入したばかりの働き盛りの若者です)の肩を掴んでこう言ったのを覚えています。

「マンション買ったんだってな。これはもう転勤させるしかないな!」

上司が言うには自分自身も、マイホームの契約をした翌日に転勤の辞令を言い渡され、そのマイホームが完成する前に単身赴任することとなった。そして未だ1度もそのマイホームに住んだことがないと言うのです(もちろん長期休暇時には帰っていますが)。

問題なのは、「だからもお前もそうあるべきだ!」と、マンションを買ったばかりの若手にしつこく迫っていたことです。そんなことを上司に言われた若手はどんなことを思ったでしょうか。

これからマイホームで家族と新しい生活を夢見ている若者に対して、その希望をあざ笑う言動など、あってはならないことです。マイホームを買ったからこそ、一層この地で頑張るように勇気付けることの方がよほどモチベーションも上がるし、もっとこの会社のために働きたいと考えるのではないでしょうか。

今後の会社のあり方、人事のあり方について大きく変革しなければいけないと、人事の人やもっと上の人は理解する必要があるでしょう。

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